ビズスパ

2021.05.11

コロナ禍にこそ、個性的な若者たちがあたらしい文化を創れる場所を——本明秀文さん(atmos)

 

本明さんが代表を務める株式会社テクストトレーディングカンパニーは、原宿から全国へ展開され長きに渡り人気を集めるスニーカーショップ『atmos』を運営しています。
「原宿や渋谷界隈でずっとスニーカー屋をやってきて24〜5年。僕たちがこのエリアを選んだのは、当時からファッションの最先端の街だったから」
原宿界隈の先鋭的なショップや、代々木公園のフリーマーケットで育まれていた、他の街とは全く違う独自のファッションカルチャーに衝撃を受けたと本明さんは言います。
「僕もここで20数年やってると、いろんな人と知り合いになる。でもずっとやってる人って、芯がある、ちょっとクレイジーな人しか残ってないような気がしますね。
原宿だから生きられるような人たちが結構いるのが、原宿界隈。そういう雰囲気があります」

 

緊急事態宣言下、若者たちにあたらしい未来を示したかった

atmosで働く人たちは、アルバイトの方も含めると平均年齢は20代になるとのこと。そんな若い世代の人たちに対して、やはり突然のコロナ禍の風当たりはとても強いものでした。
「20代の若い奴らは、緊急事態宣言が出て“じゃあ僕たちどうすればいいんですかね?”というところで考えが止まってしまうんですね」
お店の売り上げも落ち込むなか、本明さんをはじめ40代のスタッフたちが、彼らの身の振り方について一緒に考えたのだそう。“お前は今まで店で働いてたけど今度はモデルになってみたら?”、“お前は店でPCを使って発注してたんだからネット事業を担当してみたら?”と、今までやったことがない仕事を振り分けるようにアドバイスをしていきましたが、それでも辞めていってしまうアルバイトの方は多くいました。
「そういう奴がいっぱいいたんで。コロナ禍というのはある意味、あたらしい価値観ができるみたいにも言いますけど、多くの若者にとっては“希望が折られた”というのがコロナ禍なんじゃないかなと思っています」

 

 

かつての裏原宿のように、若者がチャレンジできる場を

「昔は、ちょっと変わった若い奴らが簡単にお店をつくれるのが裏原宿だった」と本明さんが語るとおり、現在では裏原宿エリアの地価も上がり状況は様変わりしています。
「若くてキレてる人たちがお店を出せるような場所がないんです。渋谷区が若者のチャレンジプレイスのような場所を創れたら、そしてまたあたらしい文化が出来てくれば、おもしろいと思うんですよね」
本明さんが見据えるビジョンは、ファッションに限りません。近年では店舗内でアートギャラリーも運営するatmos。「渋谷区がアートに力を入れているように、僕たちもいろんな人と、ここのギャラリーから世界に発信していきたい。日本のアーティストって結構アジアでも人気があったりするので、それを世界中に伝播させることができればおもしろいと思っています」

 

 

がんばる若者に未来を手渡せる街へ

若者たちが創っていく街の文化のありように思いの深い本明さんは、最後にこんな希望を語ってくれました。
「がんばっている若者に未来がある街を、渋谷区と一緒に創っていけたら。そして日本中でそういうことが一緒に出来ればおもしろいと思います。
若者に未来があるような社会では、みんなが明るくなっていく——そういうものを創りたいなあと思っています」

 

■INFORMATION

atmos Sendagaya

渋谷区千駄ヶ谷3-16-9
03-5843-1017
営業時間:11:00〜20:00
https://www.atmos-tokyo.com

 

 

■ ABOUT「ビズスパ」
「ビズスパ」は、コロナ禍においてさまざまな課題を抱えている事業者のみなさまに向けた、withコロナの時代に「ビジネスをパワーアップさせるスパイス」。
渋谷区で頑張っているお店や企業の取り組みや、ビジネスのヒントを紹介するサポートプログラムです。
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